最近の日商簿記検定は出題範囲の改定や試験時間の改定など変更が多いですね。
2021年度から試験時間が
- 3級は60分
- 2級は90分
全ての試験方式について統一されました。
簿記の試験時間が短縮され正確性とスピードを問われる試験になりました。
問題を解くときに「時間が足りない~」「時間配分ってどうすればいい?」とお悩みの方に試験の時間配分、問題を解く順番、
日々の勉強から取り入れて少しでも時間短縮できる対策を紹介します。
簿記3級で時間が足りない人向け
Contents
簿記3級で時間が足りない人向けに時間配分や問題を解く順番を考察
第158回から日商簿記検定3級の試験時間は60分になりました。
- 試験時間が短くなった
- ネット試験が増えた
- ネット試験は受験者ごとに異なる問題が出題される
統一試験とネット試験、全体的に平均的な難易度になるように、深く考えることが必要な問題より、
簿記の全体を理解できているかが問われる問題、つまり、基礎力が問われる問題が増えたと感じます。
そこで、試験時間60分の時間配分について考えてみたいと思います。
試験問題の内容と配点を確認してみると
第1問 | 45点 | 仕訳15問(1問3点) |
第2問 | 20点 | 補助簿・勘定記入・伝票記入 |
第3問 | 35点 | 精算表・貸借対照表と損益計算書 |
配点から考えると問題をとく順番としては第1問、第3問、第2問と考えます。
基礎を問われるからこそ第一問には力を入れたいところです。
問題を解く順番 | 試験問題 | 時間配分 | 配点 |
---|---|---|---|
1番目 | 第1問 | 15分 | 45点 |
2番目 | 第3問 | 25分 | 35点 |
3番目 | 第2問 | 15~20分 | 20点 |
1番目に第1問を解く
最初に第1問15分、次に第3問を25分、最後に第2問を15分~20分、第2問が15分で解いて
余裕があれば見直し5分。
第1問の仕訳を間違えずに解ければ45点です。70点の合格ラインの半分以上はとったことになるので
できれば、仕訳問題は全問正解できる状態にすると、合格にグッと近づけると思います。
仕訳は簿記の基礎部分なので、試験までに仕訳を解きまくって慣れてくださいね。
2番目に第3問を解く
第3問は配点が35点あります。第1問と第3問をミスなく解くことができれば80点になるので
合格できますね。
できるだけ、第1問と第3問を正確に解くことが合否の分かれ道になるといえます。
問題精算表・貸借対照表と損益計算書の問題については、決算整理仕訳を重点的に試験までに
反復練習しましょう。
出題パターンが似ているので、決算の時に行う仕訳は頭に入れてから試験に臨みましょう。
3番目に第2問を解く
第1問と第3問で、できるだけ配点を稼いで、第2問に臨みたいところです。
第2問は出題範囲が広いですが、部分点もあるので、問題がわからなくても諦めずに
分かるところだけでも埋めるようにして下さい。
簿記3級の試験での時間短縮の対策
続いて、簿記の試験勉強をしている時からできる、時間短縮の対策を紹介します。
普段から慣れておけば、今より少しは時間短縮につながると思いますので試してみて下さい。
時間短縮対策①仕訳する時の勘定科目を略字で書く
ネット試験の問題1の仕訳問題は直接パソコンに入力した方が早いと思いますが
仕訳を紙に書いて解く場合、勘定科目を略字を使って書くと時間短縮できます。
下記は、あくまで一例なので、自分が分かる略語を決めておきましょう。
勘定科目 | 略字例 |
---|---|
現金 | げ・現・C(CashのC) |
売上 | う・売・S(SalesのS) |
仕入 | し・仕 |
売掛金 | 売✖・う✖ |
買掛金 | 買✖・か✖ |
当座預金 | 当・当よ・当預 |
普通預金 | 普・普よ・普預 |
受取手形 | 受て・受手 |
支払手形 | 支て・支手 |
支払手数料 | 支手数 |
減価償却費 | 減償 |
減価償却累計額 | 減償累 |
注意点としては、似ている勘定科目の略字に注意です。自分が認識できる略字を決めてください。
例えば上の「減価償却費」や「減価償却累計額」は同じ字が多いので略字で書いた時
どちらか分かるように決めましょう。
時間短縮対策②数字の「000」を略して書く
数字を書く時、例えば「5000万円」を 漢数字を使わず数字で書けば 「50,000,000円」 と
「0」を7個も書かなければなりません。
しかし、「000」を横線で書けば「50,―, ―」となり、0は1個だけですみます。
試験の際、回答欄に書く時は「000」ときちんと書き、それ以外の仕訳を略字で書くようにすれば
かなり時間が短縮できますので試してみてください。
下の画像が実際に簿記2級の問題集を解いた時に、略字で書いた私の仕訳の一部分です。
字が汚いところは、早く書くための走り書きなためという事にしておいてください。
時間短縮対策③電卓を見ずにブラインドタッチで打つ
問題を解く時は電卓を使用することが多いです。
電卓を打つ時は、できればブラインドタッチを目指しましょう。
- 電卓を見ずにブラインドタッチで打つ人
- 問題を見て視線を移し、電卓を見て数字を打ち、また問題を見る人
両者ではかなりの「差」がでます。
電卓は、慣れれば早打ちできるようになりますので電卓を見ずに打つ練習をしてみましょう。
気が向いた方は、下記の問題に挑戦してみて下さい。
電卓を見ずにブラインドタッチで合計を出してみましょう。
答え
問題1 | 問題2 | 問題3 | 問題4 | 問題5 |
28,388 | 58,196 | 538,933 | 13,176,072 | 18,989,950 |
電卓を見ずに打って何問正解できましたか?
勉強の息抜きに電卓の早打ち練習をするのも、気分転換になるかもしれませんので試してみて下さい。